アルツハイマー型認知症の進行は段階的だと、介護を通して感じました。
各段階の年数については、持病、生活および介護環境により違うと思います。

初期

日常生活は送れている中で、少し変だと思うようなことから始まり、それが顕著になり進行が急激に進み、今日できたことが次の日は出来ないということが増えていく時期です。本人にとっても、介護家族にとってもこの頃が一番大変で辛い時期かもしれません。
母は初めての介護認定で要介護3、翌年には要介護5となりました。

中期

この頃になると、進行は止まり劇的な日々の変化は見られなくなります。
比較的穏やかな日々が続き、私の場合は、認知症の母との生活に幸せや、癒しを感じることも出来ました。
ただ発語や表情が徐々に無くなり、意思疎通が難しく、笑顔を見ることも出来なくなるにつれ、介護に喜びを見出すことが難しく、介護を辛く感じることがありました。

後期

この頃になると意思疎通は全く出来ず、体温、血圧、食事や水分摂取量、排泄、微妙な変化などから体調を推し量るような日々が続きます。
ゆっくりではありますが、確実に状態は下降線をたどります。
食事の量が徐々に減っていき、足も弱り、特に発熱などの変化があるわけでもなく、ある日を境に急激に食事や水分が摂取出来なくなりました。(※最期については「看取り」参照)

年代ごとの詳しい症状

父が遺した日記と、私が母について記録していたノートを元に、その時々の症状と対応、そしてどのような心境であったかを甚だ個人的ではありますがご紹介します。